救いの約束に従って
2020年11月15日 詩編77:17~21、マタイ5:38~48 関 伸子牧師 今日ご一緒に読む、マタイによる福音書第5章38節から48節は、山上の説教の続きで、まず「あなたがたも聞いているとおり・・・・・・と命じられている」という、昔の掟を想起させる主イエスの言葉で始まります。続いて「しかし、わたしは言っておく」という荘厳な宣言に導かれてイエスの斬新な命令が記されています。 「目には目を、歯には歯を」とは、誰かが人から身体的被害もしくは財産上の損害[…続きを読む]
惑わされることなく生きる
2020年11月8日 創世記13:1~18、ガラテヤ3:1~14 関 伸子牧師 ガラテヤの信徒への手紙は第3章のはじめに「ああ、物分かりの悪いガラテヤの人たち、だれがあなたがたを惑わしたのか」と書きます。この呼びかけは、どうにもやり切れなくなった時に突然、叫びだしたということになるのではないでしょうか。第2章のおわりにおいてパウロは、恵みというものは分かり難いものであると言いました。そこまでにパウロは、自分の生涯の経路、すなわち自分がどのように恵みを受け[…続きを読む]
ただひとりの神によって
2020年11月1日 イザヤ書44:6~17、ローマ3:21~31 関 伸子牧師 召されて使徒となったパウロは、ローマの信徒への手紙の第1章18節から第3章20節において、律法の下にある人間の絶望的な状態を明らかにしました。人類の罪を指摘しています。異邦人は被造物を通して、またユダヤ人は律法を通して神を知っていますが、結局は神としてあがめずに、罪の状況に陥っていたからです。こういう律法の世界を語りながら、ローマの信徒への手紙の大事な頂点、分水嶺と言える第[…続きを読む]
恐れない自由
2020年10月25日 箴言8:1、22~31、マタイ10:26~33 関 伸子牧師 今日は降誕前第9主日、聖書はマタイによる福音書に入ります。この福音書の第10章は弟子たちに向けられています。主イエスは弟子たちを宣教のために派遣し、「人々を恐れてはならない。覆われているもので現わされないものはない」(26節)と語られます。 26節は、「それだから」という、新共同訳では訳出されていない句によって、24節から25節と関連づけがなされ、「それだから人々を恐[…続きを読む]
神の御名を知る
2020年10月18日 エレミヤ書29:1、4~14、ヨハネ17:13~21 関 伸子牧師 弟子たちに対する告別の説教を終えた主イエスは、目を上げ、天を仰いで父なる神に、「父よ、時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現わすようになるために、子に栄光を与えてください」(1節)と祈り始めます。神の宮の祭司が人々のためとりなし祈るように、イエスさまもご自分が十字架で死んだ後、残されることになる弟子たちを案じて、とりなし祈ったのです。古来、教会ではこれを『大祭[…続きを読む]